第535回例会
ロータリークラブの本質は「職業奉仕」という倫理運動にあります。CLP導入の際(2007年)に特別に存続された当クラブの職業奉仕委員会。本年度前半は委員が各々卓話を担当する方針であると臼井委員長から発表されました。その第一弾を担当するのは大矢辰典会員。当クラブ職業奉仕部門のリーダーのひとりです。「ロータリーの宣言」における道義の人とは仁・義・礼・智・信を備えた人であると論じた昨年の卓話に続き、今回取り上げられたのは教育勅語でした。
(当日出席率83.72%)
大矢辰典会員の卓話
第二次世界大戦後、GHQの占領下で国家意識や伝統精神を強調するものとして排斥されてしまった教育勅語ですが、そこに書かれていることは人間として踏み行うべき道であり、仁・義・礼・智・信である道義の人に通じる点がすばらしい。ロータリアンは教育勅語を正しく理解して、ロータリー活動に職業の実践に活かすべきではないか。
「教育勅語」 全文
朕(ちん)推(おも)フニ、我ガ皇祖(こうそ)皇宗(こうそう)、国ヲ肇(はじ)ムルコト宏遠(こうえん)ニ、徳ヲ樹(た)ツルコト深厚(しんこう)ナリ。
我ガ臣民、克(よ)ク忠ニ克(よ)ク孝ニ、億兆(おくちょう)心ヲ一(いつ)ニシテ、世世(せいせい)厥(そ)の美を濟(な)セルハ、此(こ)レ我ガ国(こく)體(たい)ノ精華(せいか)ニシテ、教育ノ淵源(えんげん)、亦(また)實(じつ)ニ此(ここ)ニ存ス。
爾(なんじ)臣民、父母に孝ニ、兄弟(けいてい)ニ友ニ、夫婦相和シ、朋友(ほうゆう)相信ジ、恭儉(きょうけん)己ヲ持シ、博愛衆ニ及ボシ、学ヲ修メ、業ヲ習ヒ、以テ知能ヲ啓発(けいはつ)シ、徳器(とくき)ヲ成就(じょうじゅ)シ、進ンデ公益(こうえき)ヲ廣メ、世(せ)務(む)ヲ開キ、常ニ国憲(こっけん)ヲ重ジ、国法ニ遵(したが)ヒ、一旦(いったん)緩急(かんきゅう)アレバ、義勇(ぎゆう)公(こう)ニ奉(ほう)ジ、以(もっ)テ天壌(てんじょう)無窮(むきゅう)ノ皇運ヲ扶(ふ)翼(よく)スベシ。是(かく)ノ如(ごと)キハ、獨(ひと)リ朕ガ忠(ちゅう)良(りょう)ノ臣民タルノミナラズ、又以テ爾(なんじ)祖先(そせん)ノ遺風(いふう)ヲ顯(けん)彰(しょう)スルニ足ラン。
斯(こ)ノ道ハ、實(じつ)ニ我ガ皇祖皇宗ノ遺訓(いくん)ニシテ、子孫臣民ノ倶(とも)ニ遵守スベキ所、之(これ)ヲ古今ニ通ジテ謬(あやま)ラズ、之ヲ中外(ちゅうがい)ニ施シテ悖(もと)ラズ。朕、爾(なんじ)臣民ト倶(とも)ニ拳(けん)拳(けん)服膺(ふくよう)シテ咸(みな)其(その)徳ヲ一(ひとつ)にセンコトヲ庶(こい)幾(ねが)フ。
明治二十三年十月三十日
御名 御璽
朕(ちん)推(おも)フニ、我ガ皇祖(こうそ)皇宗(こうそう)、国ヲ肇(はじ)ムルコト宏遠(こうえん)ニ、徳ヲ樹(た)ツルコト深厚(しんこう)ナリ
長い歴史のある日本は、有史以来、遠大な理想をもとに、愛民、仁政により代々国を治めてこられた。
我ガ臣民、克(よ)ク忠ニ克(よ)ク孝ニ、億兆(おくちょう)心ヲ一(いつ)ニシテ、世世(せいせい)厥(そ)の美を濟(な)セルハ、此(こ)レ我ガ国(こく)體(たい)ノ精華(せいか)ニシテ、教育ノ淵源(えんげん)、亦(また)實(じつ)に此(ここ)ニ存ス
日本国民が忠孝の道をまっとうして皆で心を合わせた結果、今日の繁栄を築いた。これは日本の優れた国柄のたまものであり、忠孝は教育の根本である。
爾(なんじ)臣民、父母に孝ニ、兄弟(けいてい)ニ友ニ、夫婦相和シ、朋友(ほうゆう)相信ジ、恭儉(きょうけん)己ヲ持シ、博愛衆ニ及ボシ、学ヲ修メ、業ヲ習ヒ、以テ知能ヲ啓発(けいはつ)シ、徳器(とくき)ヲ成就(じょうじゅ)シ、進ンデ公益(こうえき)を廣メ、世(せ)務(む)開キ、常ニ国憲(こっけん)ヲ重ジ、国法ニ遵(したが)ヒ、一旦緩急(かんきゅう)アレバ、義勇(ぎゆう)公(こう)ニ奉(ほう)ジ、以(もっ)テ天壌(てんじょう)無窮(むきゅう)ノ皇運ヲ扶(ふ)翼(よく)スベシ。是(かく)ノ如(ごと)キハ、獨(ひと)リ朕が忠(ちゅう)良(りょう)の臣民タルノミナラズ、又以テ爾(なんじ)祖先(そせん)ノ遺風(いふう)ヲ顯(けん)彰(しょう)スルニ足ラン
国民の皆さん、子は親に孝行を尽(つ)くし、兄弟は助け合い、夫婦は仲睦まじく、友達は信じあい、自分の言動を律(りっ)し、人々に愛の手を差し伸べ、学問や仕事に専念することで知識を養い、徳性を培(つちか)い、さらに進んで社会のために貢献し、法律や秩序を大切にしましょう。
非常事態が発生した場合には、身命を捧(ささ)げて国の平和と安全のために奉仕しなくてはならない。このことは善良な国民の当然の務めであるばかりでなく、私たちの祖先が今日まで身を以て示してきた伝統的な美風を明らかにすることでもある
斯(こ)ノ道ハ、實(じつ)ニ我ガ皇祖皇宗ノ遺訓(いくん)ニシテ、子孫臣民ノ倶(とも)ニ遵守スベキ所、之(これ)ヲ古今ニ通ジテ謬(あやま)ラズ、之ヲ中外(ちゅうがい)ニ施シテ悖(もと)ラズ。朕、爾(なんじ)臣民と倶(とも)ニ拳(けん)拳(けん)服膺(ふくよう)シテ咸(みな)其(その)徳ヲ一(いつ)ニセンコトヲ庶(こい)幾(ねが)フ
このような国民の歩むべき道は祖先の教訓であり、我々子孫が守らなくてはならない。それとともに、この教えは今も昔も変わらない教えであり、外国にも示して間違いのない道である。私も国民の皆さんとともに、祖先の教えを胸に抱き、一貫して徳性を高めることを誓い願うものです。
明治二十三年十月三十日
御名(ぎょめい) 御璽(ぎょじ)
訳文は安元(やすもと)百合子(ゆりこ)さん(世田谷区教育委員会委員・全国退職女性校長会 元会長 現顧問)の『教育勅語の精神がこの国を健全にする』より引用しました
道義の退廃が著しい現在の日本。元小学校校長で大正14年東京都生まれの安元(やすもと)百合子(ゆりこ)さんは、日本人が先人から受け継いできた美徳を取り戻し、健全な国に立て直すには「教育勅語」の精神を復活させることが欠かせないと主張しています。
* ロータリーの宣言も教育勅語も、特定の宗教に偏ることなく、しかもどの宗教にも共通した普遍の原理=人間として踏み行うべき道、仁・義・礼・智・信が述べられている点がすばらしいと思います。
旧制厚木中学初代大家八十八朗子校長は人格養成に次の四つを掲げ 「人(=学生)」を説く
誠実 博愛 勤勉 正義
1. 誠実(せいじつ)=うそ偽(いつわ)りなくまじめなこと
2. 博愛(はくあい)=多(おお)くの人を広(ひろ)くいつくしむこと(いつくしむとは、かわいがる・大切(たいせつ)にするという意味)
3. 勤勉(きんべん)=心(こころ)を労(ろう)して力を尽(つ)くし務(つと)める(務めるとは、気(き)が進まなくても我慢(がまん)をして行う という意味)
4. 正義(せいぎ)=正(ただ)しいすじみち(義(ぎ)という一字で、人の行う正しい道 という意味もあります)
